2011年1月23日日曜日

「今、オーケストラに何を求めるか?」 1/2

読売日本交響楽団は、1月22日(土)18:00、サントリーホールで開演する定期演奏会が500回を迎えるのを記念して、終演後(20:00開始予定)、舞台上にて下記の通りアフタートークを開催します。
テーマ:「今、オーケストラに何を求めるか?」
 出演:西村 朗(作曲家)
    片山杜秀(音楽評論家)
    江川紹子(ジャーナリスト)
    下野竜也(読響 正指揮者)
   司会:横田弘幸(読響 理事長)

当日ご来場のお客様はどなたもご参加いただけます。この機会に、オーケストラの可能性をお客様と一緒に考える契機になれば嬉しく思います。

引用元:http://yomikyo.or.jp/cat8/index.php#news-topics-999


…ということで行ってきました。

定期演奏会は500回記念に相応しく満席にて大変盛り上がっていました。
その後件のアフタートーク。聴衆は500名くらいでしょうか?
私はその数は多いと感じました。


以下、登壇者の発言から私が関心を持った箇所の要旨・印象です。


片山さんは相変わらず面白い御方。味があるというか…聴衆に対して警戒心を解くような軽妙洒脱なゼスチャーで登壇しておきながら、爆弾発言(本日はありませんでしたが)で煙に巻くといういつもの片山さん流話術にまず座布団1枚進呈!(深刻にスタートさせなかったという点で)。

西村さんはオーケストラを「法隆寺の五重塔のようなもの」と。つまり、奈良時代の大工みたいに立派な工具を用いずに人力だけで建築するのは、実は現代ではほとんど不可能であって100人のオーケストラから音が出るというのは、まさにそのような文化遺産と同じではないか?と作曲家・西村さんの個人的意見が上品に炸裂。

江川さんは最後の締めくくりで、年末の「ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会」のプロジェクトについて言及。日テレさんを考慮してか”Ustream”を「ネット中継」”Twitter”を「書き込み」と言い換えてその可能性を評価。それと日本のオーケストラがアジアの中で果たす役目にも。

下野さんは「オーケストラが必要と思ってもらえる人に必要と思ってもらえる存在になりたい」と話した後、ご自身の「戦略」とした「布石を打つ」に基づき敢えて珍曲もプログラムに入れるが、その結果空席が目立ち、サントリーホールの赤いシートばかりを眺める羽目になっても、それが「次につなげる起爆剤になる」と熱く語りコンサート同様の拍手を受けていました。

…(続く)

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