2011年1月31日月曜日
ピアニスト・S.Richter (リヒテル)、映画デビュー !?
”The Great Glinka”1946 Soviet Union (映画『グリンカ』)より名場面。
F.Liszt (リスト)役として Sviatoslav Richter (S.リヒテル) が出演したのは31歳のとき。
作品は Liszt - Tscherkessenmarsch aus Russlan und Ludmilla, S.406 です。
リヒテルファンならご存知の方も多いこの映画ですが、私が注目したいのは3つあります。
・・・・・
「私の最初の本格的「作品」は、当然ながらオペラでした」
引用元:B.Monsaingeon(モンサンジョン)著 中地義和・鈴木圭介訳『リヒテル』(筑摩書房)
リヒテルという人は、15歳で地域のクラブに出入りし歌手やヴァイオリニスト、あるいはバレエやサーカスの伴奏を、それもステージに上がってからのぶっつけ本番の初見で、それこそお金を稼ぎながらキャリアを積みあげた人。ついには、オペラハウスのコレペティートア(練習ピアニスト)になったくらい。要はレッスン室じゃなくて演劇を含めた総合芸術の舞台で育ったようなものなんです。
まあ観てください!
髪を振り乱しながらの肘上げスタイル!華麗なる指運び!表情豊かな手首!演奏後グリンカ先生に駆け寄る颯爽たる身のこなし!リスト様専売特許の白手袋はサマになっているし、腕を組むポーズ!いくつかの台詞も!
私は良い役者振りと思いますがいかがでしょう?
リヒテルそのままじゃないの?という見解もあるかもしれませんが。
今だったら新聞見出しには、
「最強のリスト弾き現る!」
「本当のリスト弾きここに!」
「天才リヒテル氏熱演!」
…でしょうか?
(続く)
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