某月某日某所
KING INTERNATIONALさんの創立20周年記念パーティーへ。
優雅且つ始終大人なムードで進行。
音楽評論家・指揮者の宇野巧芳さんの式辞がまず印象に残った。
社長の天沼さんとは40年以上のおつき合いだそうで、宇野さん40代天沼さん20代のときから続く間柄だそうだ。お二人の間に存在する音楽に対する熱い情熱を淡々と語っていらっしゃった。40年経って「淡々」というのが良いと感じた。若いときは熱かったと思う。衝突もしただろうか?
折りを見て社長の天沼さんのもとへご挨拶。「顧客を創造すること」…といったP.F.Drucker(ドラッカー)ネタで少し盛り上がった。それは意外な共通ネタであり「いつかフリートークを」ということに。
BACH COLLEGIUM JAPAN の鈴木雅明さんはユーモアに富んだ式辞。
BCJの活動を始める前、日本企業各社に助成のお願いに回ったが全て断られ(何でも「そんな無謀なことはお止めなさい」というご意見もあったそうだ)、結局BISが支援を申し出てくれたというお話し。今の輝かしいご活動や成果から遡って見れば深く考えさせられる内容だった。でも「このようなハレの日に似つかわしくない『バッハのモテット(≒お葬式に用いた)を、BCJメンバーと全く響かないパーティ会場で演奏して…笑』と、どっと会場を沸かす。その後、雅明さん秀美さんと少しお話しを。
グランドスラムの平林直哉さん、BISのRobert von Bahr社長、尊敬するORFEOのChristiane Delank女史、Harmonia Mundi FranceのJB氏、NaiveのDidier Martin氏に加えて、台湾WIND RECORDSや中国CHINA RECORDSからも重役が来日。T社のM氏、K氏、S社のC氏、S社のH氏、K社のT氏、K氏、この日のウグイス譲M女史、その妹M女史、Y氏、K氏、それに上記バール氏から「智恵袋」と絶賛されていたM氏、N社のY氏等多士済々。イニシャルばかり…汗
帰り際、素敵な記念品を。
形状と音から察するに…これは10年後の楽しみにとっておこう。
20年なんて会社にとっては「まだまだ子供の域だよ」…という式辞をされた御方もいらしゃった。
10年後は色んなことが変わっていると思う。
だけれど音楽は存在している。
その後急いでサントリーホールへ。
Valery Gergiev(ゲルギエフ)指揮 London Symphony Orchestra (ロンドン交響楽団)によるMahler (マーラー)Symphony №9 を。
私はこの音楽を聴くたびに「ああ西洋音楽のまぎれもない到達点である」(等と、西洋文化に本当の根っこを持たない私が軽々に書くのもどうかと思うが)と同時に、「むむ、超誇大妄想で超大袈裟だな~」とも思うのです。なぜか?
大聖堂の如き巨大な建造物の中へ入る。眼前に高貴で素晴らしい世界が広がる。が、その世界の実体に触れようとした途端全てハリボテ(空虚)であった…というような感覚を持つ。なぜかはわからない。いやいや何を書いているかわからない?!…こんなことをつい書かせてしまう要素を本質に孕んでいると。私見です。
そんな私にとって「第九」で感動するかどうかの分水嶺は、演奏家達の「汗」という現実。どれだけ汗をかいて演奏に取り組んだか?という異常に人間臭い行為が感動の世界へ導く。その意味で、掌(てのひら)をプルプルッとさせながら音楽を歩ませ凹ませ波打たせて、しかも大汗かきの指揮と三途の川幅もないくらいにちょっぴり向こう岸に構えるハイスペックオーケストラLSOの組合せは、名演といえる部類。
高度に集中して堪能した聴衆が熱い拍手と静かな空気で演奏後の余韻と余白を創りました。
先の鈴木雅明氏のお姿も会場にあり。K社のM氏ともばったり。たまたまお目にかかった批評家の林田氏からは「尺八+琵琶+Pianoの音源送れ」と。何でもウィーン人音楽学者に聴いて頂けるとのこと。有難いことです。感謝。
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